中でも、タウンプラスは、市町村や町丁別といった地域の指定のみならず、さらに細分化した「マンション指定」が出来るのもウリのひとつです。
では、果たして、高所得者層が済む都心のマンションやセキュリティレベルの高い今人気のタワーマンションなどへも配達してもらえるのでしょうか?そもそも、どのようにしてマンションを指定するのでしょうか?
本記事では、タウンプラスのマンション指定について、はじめての方にもわかりやすく説明します。マンション指定をご検討の際にぜひお役立て下さい。
タウンプラスの特徴と圧倒的優位性
特徴:指定地域への全戸配布
一般的な郵送DMは、表面に郵便番号や住所、氏名など「宛名」が無ければ配達してもらえません。それに対してタウンメール(配達地域指定郵便物)やタウンプラスは、市区町村や町丁別に地域を指定さえすれば、その地域すべての配達可能世帯や事業所に宛名の無いDMやチラシをポスト投函してもらえるというサービスです。
配達可能世帯すべてに配達するのが条件
あくまで選んだ地域における全戸配布が条件です。たとえば、新宿区新宿5丁目でタウンプラスを利用しようとした場合、まずその地域の配達を管轄する郵便局(この場合、新宿郵便局)で配達可能世帯数を調べます。仮に、配達可能世帯数が15,456世帯あれば、その全戸に配達することを前提に郵便料金を支払わなければならず、その内3,000世帯だけ配達して欲しいといった要望は受け入れられません。
配達可能世帯数は管轄郵便局がリスト保有
総務省統計局が公表している国勢調査のデータを調べれば、全国市区町村別の世帯数が載っていますので、地域の選定やタウンプラスの概算費用を算出する上でおおまかな目安になります。
もちろん、国勢調査は数年前のものであって世帯数のデータも最新ではありません。しかし、これまで利用して来た実績から言うと、郵便局が保有する配達可能世帯数との差異はわずか数パーセントです。もちろん、最終的には選択した地域の管轄郵便局の配達可能世帯数に従うのですが、見積り段階で費用の概算を知りたい場合には大変便利です。
マンション指定は最低500戸以上から
地域指定が市区町村や町丁別なのに対し、マンション指定は一棟から選べます。但し、マンション指定は最低500戸以上が条件ですので、仮に一棟500戸未満のマンションでタウンプラスを利用したい場合は、500戸を超えるよう複数のマンションを指定するか、もしくは、あくまで500戸分の配達料金を支払い、余ったものは近隣のマンションに配達してもらうといった条件で利用します。
なお、各々のマンションの総戸数や配達の可否については、管轄郵便局が保有するマンション別配達可能件数表(マンションリスト)に載っており、その入手方法は後述する「配達可能マンションリストの入手」の項で説明します。
圧倒的優位性:民間事業者のポスティングとはこんなに違う
ポスティングサービスは民間事業者でもやっていますし、むしろ料金だけでいえば民間事業者の方がはるかに安く済みます。あくまで運賃(配達料金)だけの比較ではありますが、タウンプラスで定型サイズ25g以内のDMの配達を依頼した場合、運賃は一通36円(税込)です。これが民間業者なら一通5~10円(税込)といったところでしょうか。
では、なぜ民間事業者と比べて何倍も費用が高い日本郵政のタウンプラスが選ばれるのでしょうか?
全国で高い地域カバー率
ご存じの通り日本郵政の郵便配達網は全国津々浦々まで網羅しており、首都圏のオートロックマンションから離島、山間部や僻地への配達も可能です。民間事業者のポスティングサービスや新聞広告、オリコミではカバーできない地域へもアプローチできるのは、他のダイレクトマーケティングメディアでは太刀打ちのできない圧倒的な優位点といえるでしょう。
配達精度が非常に高い
雨の日も風の日も、そして雪の日も休むことなく郵便物を配達する、そんな郵便配達員は地域に郵便物を届けるプロフェッショナルです。担当する配達地区のことなら、郵便ポストの場所から住人の人数や転居情報といったことまで把握しています。タウンプラスやタウンメール(配達地域指定郵便物)は、その郵便配達員が郵便物と同時に配達するので、当然、その配達精度の高さは民間事業者のアルバイトスタッフと比べるまでもありません。
郵便局員だからこそ立ち入れる場所がある
郵便配達員は定められた制服を着用し、郵便局のマークが入った赤色の車やバイクで移動します。誰が見ても郵便配達員であることは一目瞭然ですし、そのためオートロックのマンションや私有敷地内に入ろうと、駐車禁止の場所に車を止めようと問題になることはありません。では、もしこれが民間ポスティング事業者のアルバイトスタッフだったらどうでしょう?
このことからも、郵便局員が配達するタウンプラスの圧倒的優位性をご理解頂けるかと思います。
クレームになりにくい
集合ポストからチラシがはみ出て床に散らばっている、そんな光景を見たことはありませんか?
民間事業者のポスティングスタッフは出来高制やノルマで縛られていることが多く、少しでも多くのチラシを配りたいがために無理してポスト投函する傾向があります。
日本郵政では、そんな一般のチラシ類と混同されないようタウンプラスに工夫を施しているためクレームになりにくいのです。
- タウンプラスは、配達物に「郵便別納マーク」や「タウンプラス」と明記する必要があり、受取手に対し、あくまでもこれが「郵便物」であることを知らしめている。
- 一般的なチラシ(コート紙90kg)はポスト投函すると折れ曲がるため、タウンプラスを利用する場合にはチラシを封筒に入れるか、もしくは紙の厚さを135kg以上にしなければならない。(郵便局によっては、官製はがきと同じ180kgを推奨)
- タウンプラスやタウンメール(配達地域指定郵便物)のポスト投函を拒絶する世帯やマンション、事業所などがあれば、個別に対応し配達を取りやめる。
ハードルの高いマンション指定
マンション指定を利用するための順序
タウンメール(配達地域指定郵便物)やタウンプラスは、市区町村や町丁別に配達地域を指定すれば、宛名無記名のDMやチラシを配達してもらえますが、タウンプラスに限っては地域の指定だけでなく「マンション指定」による配達も選べます。
では、具体的にどのようにしてマンションを指定するのでしょうか?また、高所得者層が住む都心のマンションや セキュリティレベルの高い今人気のタワーマンションなどへも配達してもらえるのでしょうか?
配達を管轄する郵便局を調べる
タウンプラスのマンション指定を利用する上でまずやらなければならないのが、配達を希望する地域の管轄郵便局(配達局)を調べることです。管轄郵便局は、地域ごとに配達テリトリーが決まっているので、選ぶ地域によっては管轄が複数の郵便局にまたがるといったこともあります。その場合には、面倒でもそれぞれの配達郵便局を調べる必要があります。
配達可能マンションリストの入手
次に、そのマンションへの配達可否や総戸数が載った「配達可能件数表」(マンションリスト)を管轄郵便局から取り寄せるのですが、実はこれが大変面倒で手間がかかります。
そもそも、タウンプラスやタウンメール(配達地域指定郵便物)の制度について熟知している郵便局員が少ないので、まず担当者にたどり着くまでに時間を要します。また、やっと担当者と繋がっても素直にマンションリストを送ってくれるとは限りません。というのも、マンションリストは各郵便局独自の資料のため共通の運用ルールがなく、その取扱いについては担当者の裁量に任されているからです。そのため、中には快くメールで送ってくれる担当者もいますが、「メールはNG、紙でしか渡せない」という担当者や、最近多いのが、「マンションリストは渡せない。配達希望のマンション名をリスト化して出してくれたらこちらで配達可能件数を調べて報告する。」といった対応です。それでも粘り強く交渉し、なんとかマンションリストを入手できることもあるのですが、正直はじめての方にとってその難易度は高いでしょう。
参考例:マンション別配達可能件数表
マンション名を指定して郵便局で確認
前項でも説明したように、もし配達可能件数表(マンションリスト)を入手できなかった場合には、利用者側が配達を希望するマンション名や所在地をリスト化して提出し、管轄郵便局で調べてもらえば配達の可否や配達可能件数が明らかになります。しかし、これはかなり時間を要します。つい最近、都心のある郵便局にお願いしたところ、配達希望マンションリストの提出から回答までにおよそ2週間かかったという実例さえあります。
マンション指定できない郵便局もある
タウンプラスのマンション指定配達は、全国どこの郵便局でもやっているわけではありません。
そもそも、山間部や僻地など、マンションや集合住宅が建っていない地域の郵便局にマンション指定はありませんし、首都圏の郵便局であってもその局の都合でマンション指定をやっていないといったことがあります。まずは管轄郵便局(配達局)で確認しましょう。
タウンプラスを配達できるマンションとできないマンション
高額所得者が住む都心の高級マンションや、豊洲・晴海といった地域に経つ人気のタワーマンション、果たしてタウンプラスのマンション指定を使って無記名のDMやチラシを配達できるのでしょうか?
答えは、「配達できるマンションとできないマンションがある」ということです。
マンションの場合、管理会社の意向でチラシ等のポスティングを禁止しているケースがあります。日本郵政は、「タウンメール(配達地域指定郵便物)やタウンプラスは一般的なチラシ類とは違う、あくまで郵便物である」との立場をとっていますが、それでも管理会社の意向に逆らうことはなく、この場合配達不可のマンションとして登録します。
特に、都心の高級マンションやタワーマンションにおいてはポスティング禁止のマンションが増えており、つい先日も晴海郵便局の配達可能件数表(マンションリスト)を入手したのですが、晴海地区に建つタワーマンションの8割近くが配達不可として登録されていました。
また、仮にそのマンション自体はポスティングが禁止されていなくても、ポストに「チラシ類の投函禁止」といったシールが貼られている場合や、住人からポスティング拒否の意向があれば郵便配達員もそれに従います。
以上、結論からいえば、配達できるマンションとできないマンションは、「管轄郵便局が保有する配達可能件数表(マンションリスト)を入手しないとわからない」ということになりますが、少なくともタワーマンションにおいては配達できないところが増えています。
タウンプラス ~まとめ~
現在、個人情報保護法の縛りもあってリストの入手が困難なため、DM(ダイレクトメール)で新規の個人客を獲得するのは難しい状況と言わざるを得ません。
しかし、タウンプラスやタウンメール(配達地域指定郵便物)は、宛名がいらないのでそもそも個人情報保護法の対象外ですし、中に配達できないマンションもあるとはいえ、日本郵政の圧倒的な優位性を活かした新規客の獲得に使える最適なマーケティングツールといえるでしょう。
利用に際してややハードルの高い面はありますが、管轄郵便局との折衝やマンションリストの入手、面倒な事前申請や町丁別区分、さらに札付けから差出に至るまで、タウンプラスやタウンメール(配達地域指定郵便物)のことはすべてDM発送代行会社ジャパンメールにお任せ下さい。
こちらもぜひご覧ください
→3分でわかる!タウンメール特設ページ
→「タウンメール」と「タウンプラス」の違い
→タウンプラスについて
→タウンプラスの差出スケジュール